キハ47がハバを効かせる越後線



1980.2.10  128D 柏崎・東三条行  新潟5:33→柏崎8:25
キハ47 1516 新ニイ   ↑東三条
キハ47 510  新ニイ
キハ47 1502 新ニイ
キハ47 508  新ニイ
キハ45 511  新ニイ   ↑柏崎
キハ20 21  新ニイ
キハ26 154  金ナナ
キハ47 516  新ニイ
キハ47 1514 新ニイ 乗車

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新潟での18分の待ち合わせ時間の間、ボクはただキハ47に見入っていた。 何しろ、40代形式の気動車に乗るのは今日が初めてである。
乗る前に知識として覚えていたのは、寒地向けが500番代、トイレ無しが1000番代であり、ここを走る車両は寒地向けなので1500番代になっている。
よく観ると、トイレのあるキハ47と、ないキハ47が背中合わせのペアで編成され、その間に従来からのキハ20やキハ45が挟まる形となっている。・・確かこのキハ47は新潟地区のキハ17他の10系気動車の淘汰に投入されたので、何年・・いや何ヶ月か前は10系気動車の宝庫だったのであろう。
さて、列車を見渡してみると、1・2・6・7・8・9両目がキハ47で、車内はひときわ明るく、綺麗だ。

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ピカピカ・しかしガランとしたキハ47 1514の車内


 
5両目のキハ45はキハ47の基本となった形式で、この線では中堅的存在、そして3・4両目のキハ20・26はただでさえくたびれて来ているのに、キハ17が一掃された今は余計にボロく映り、車内も薄暗い。
5時33分、定刻に動き出した。最後尾のキハ47 1514に腰を降ろしたのだが、地元・八高線のキハ20・35よりも遥かに振動が少なく、エンジンも静かである。
新潟を出るとすぐ右に大きく旋回して信濃川を渡る。河口が近いので川幅も広いようだが外はただ黒いカーテンが下りているだけ。川を渡ると間もなく列車はスピードを落として白山駅に滑りこんだ。ホームに人影はなく、ボディーサイドの赤ランプが点いてまた消えた。
また静かに列車は動き出した。車内は程よく暖房が効いており、 『 佐渡7号 』 のデッキでずっと立っていたせいか睡魔に襲われる。しかしそこをじっとこらえ、持って行ったテープレコーダーにカセットテープを入れ、スイッチをオンにした。


渡辺真知子
~『キャンディーズ』 が去り、その後よく聴いたのが当時流行の ”ニューミュージック”。
中でも渡辺真知子サンは私のお気に入りで、この乗り鉄にはこの時の最新LP「メモリーズ」をカセットに入れ、旅のBGMとした。
( 毎度ながら勝手にお借りしております。 ・・UP主様に感謝! )


ボクは旅に出るときはいつもテレコと音楽テープを持って行き、車窓を眺めながら聴く。すると旅から帰ってもう一度そのテープを聴いたとき、その旅の記憶は美しく甦るのだ。



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やがて寺尾に着いた。ここで写真を1枚。
列車はまた動きだした。闇の中を駆けて越後赤塚に到着。ここで最初の交換列車がある。



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下り始発の121D       越後赤塚


キハ20を先頭に入ってきた対向列車、乗客は一両に3人居れば多い方であった。( もっとも、こちらもこのキハ47には自分しか乗っていないが・・ )
薄っすらと雪の積もったホームにはまた小雪がちらつき始めた。ふと空を見上げると、わずかに明るくなってきているようだ。



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ほのかに白み始めた空の下を121Dが去っていった。       越後赤塚 


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黎明のとき

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夜が明ける




6時9分、定刻に発車した。空が次第に明るくなってくる。越後平野の雪景色が開けてきた。・・列車で夜明けを迎えるのも良いものである。



6時38分、吉田着。ここでは22分間停車するので、ホームを散歩する。
最初に目に入ったのは、首都圏周辺では過去の存在となった二色塗りのキハ30である。
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弥彦線キハ30(223D)      吉田


地元の八高線を思い出し、・・やはりキハ47以外のDCにはこの二色塗りの方が似合うのではないだろうか。
列車の前の方へ歩いていくと、東三条行後尾となるキハ47と柏崎行先頭になるキハ45が、係員の姿もないまま既にホロとジャンパを外され顔を突き合わせていた。
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キハ47 508 と キハ45 511

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再び列車の後ろの方へ戻ると、先程のキハ30( 弥彦線223D )の陰からキハ58系の急行編成(キロが入っている)が出てきて、


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223D(右)と、正体不明の127?D(左)

構内の外れまで行き折り返して1番線ホームに停まった。 「 吉田 ⇔ 新潟 」のサボが入っており、・・ハテナ?と思い時刻表と睨めっこ。


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『 あがの 』 あたりの間合いか・・?


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当128Dと並ぶ

 ・・やはり、6:38から7:00の間に発車する新潟行などない。 一体この列車は何だ‼?


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乗車したキハ47 1514


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同車のサボ


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先頭に出たキハ45 511


そろそろ発車時間が近づき、列車の前の方へ行ってみた。すると、先程まで連結されていた東三条編成は隣りの3番ホームに移動しており、こちら柏崎行はキハ45が先頭になっていた。 しかしながら7時という通勤時間帯に入っての減車とは残念だった。・・まあ、未だに最後尾のキハ47 1514にはボク一人しか乗っていないが。

やがて吉田を発車。この駅から外が見えるようになった。 

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雪の舞う静かな銀世界の中を128Dが進む。雪は時折激しく降る。そしてまた静かに降る。時には止んでしまう。・・日本海が近いせいか。
幾つかの駅を過ぎるにつれ、だんだん客が増えてきた。


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西山駅の表情


しかしよく考えると国鉄は赤字のはずである・・。さっき減車は残念だと書いたが、これは当然のことである。車内の客の数から言って、後ろのキハ472両を外して3両運転で充分であろう。・・と言っても日曜にたった一日だけ乗ってみてこんな結論は出せないが。
車内がせわしくなり、少したつと東柏崎に着いた。 ここには学校があるらしく、学生風の客が沢山降りた。 すると柏崎方から急行『ひめかわ』が通過していった。
列車は再び動き出し、間もなく終点柏崎に着いた。ホームに降りると、突然横殴りの雪に襲われた。


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柏崎に着いた128D  折り返し137Dとなる。


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柏崎は横殴りの雪が駅全体を包んでいた。信越本線上りホームから0番ホームの128D編成を眺める





・・・・以下
https://asamaginrei.seesaa.net/article/a20623506.html
( 旅ノートほぼ原文シリーズ )

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